「Googleアナリティクスに「eコマース」って項目あるけど、なんに使うんだろう…?ECだと絶対設置しなきゃいけない機能なのかな。」
そんなWEB担当者の疑問にお答えします。
本記事の内容
- eコマースタグの設置メリットがわかる
- eコマースタグの設置方法がわかる
- 利用シーン別の分析方法事例がわかる
私は日々、クライアントへ集客支援を行なっています。この記事でもデータ分析に悩む方とって役立つ話ができるのではないかと思います。
eコマースとは?
Googleアナリティクスに表示される項目です。
のような項目があり。EC担当者がショップのASPから抜き出して分析していた内容がGoogleアナリティクスでできるようになります。
eコマースタグを設置するメリット
eコマースタグを、WEB担当者が利用するメリットは2つあります。以下解説します。
ポイント1. 多彩な分析できる
まず、分析の自由度が増えます。言い換えるとディメンジョンとメトリクスが増えることがメリットです。
ディメンジョン?メトリクス?
そう思ったかたもいらっしゃるかもしれません。まず、話を進める前に、Googleアナリティクスのディメンジョンとメトリクスについておさらいします。
「ディメンジョン」:ディメンションは、「○○別に見る」という分析軸を示すもの。実際は、次のように指標と組み合わせて「○○(ディメンション)別に××(指標)を見る」のように使う。
「指標(メトリクス)」:カウントしたり、計算したりして算出する項目のこと。
WEB担当者は日々下記のような分析をしていると思います。青色の部分がディメンジョン、赤色の部分がメトリクスです。
- 「ページ(のURL)」ごとに、「ページビュー数」を見てみたい
- 「ランディングページ」ごとに、「直帰率」を見てみたい
- 「キーワード」ごとに、「訪問数」を見てみたい
eコマースでは、ディメンジョンとメトリクスそれぞれ下記のように加わります。
ディメンジョン:「トランザクション」「商品」「商品のSKU」「商品カテゴリ」
メトリクス:「商品平均点数」「商品平均総額」「税金」「送料」
こうした項目が加わることで、「日付」ごとの、「平均購買価格」といったことをGoogleアナリティクスから分析できるようになります。また、ディメンジョンを加えて行くことで
「スマホデバイス」で「日付」ごとの、「平均購買価格」として分析することもできます。
注意点 eコマースは実数とズレる
ただし、一つ注意点があります。通常のカートシステムではお客様キャンセルがあればシステム内でキャンセル処理をして、売上としても取り消しできると思います。
Googleアナリティクスのeコマースでは、単純に積み重なるだけで取り消しや金額変更といったことはできません。
Googleアナリティクスは精緻に数値を把握するためのものというよりも、
購入傾向などを見るために使うツール
だと言えます。サイトのUI/UXの改善のための検証や、広告キャンペーンごとの方向性などを決定することに利用するのが本来の使い方です。
eコマースタグ設置方法
では、どのようにeコマースタグを設置すればよいのでしょうか?下記のコードを参考に購入完了ページに貼り付けてください。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 |
<script> ga('require', 'ecommerce'); ga('ecommerce:addTransaction', { 'id': 'トランザクション', 'affiliation': 'アフィリエイト', 'revenue': '総合計', 'shipping': '送料', 'tax': '税金' }); //ループ ga('ecommerce:addItem', { 'id': 'トランザクション', 'name': '商品名', 'sku': 'サイズor型番' 'category': '商品カテゴリー', 'price': '単価', 'quantity': '数量' }); //ループここまで ga('ecommerce:send'); </script> |
ここで何をしているかと言うと、ディメンジョンやメトリクスの数値のもととなるデータをGoogleアナリティクスに送信しています。一点注意点は
ga(‘ecommerce:addItem’)は複数購入の場合、購入された品数分追加するということです。
ワードプレスでも設置できる?Makeshopは?ヤフー!ショッピングは?という個別カートシステム毎に疑問がある場合は、こちらからお問い合わせください。アドバイスまでは無料で行います。
[応用編] 3つのシーン別分析方法事例
ここから先はeコマースタグこんな風に使えます。という分析方法をシーン別に紹介します。多少、言うことが難しかったり、極端なケースもあるとおもいます。ご容赦ください。
ケース1. 健康食品EC:多チャンネルからの誘導の広告分析
健康食品のECは単一商品をLPにて広告売りしているケースは多いです。様々な広告も取り入るているでしょう。
単一商品であれば、購買単価もかわらずCVとCPAを見ていけば良いように考えがちです。しかし、これは落し穴。健康食品の場合は、むしろ初回購入後に2回目購入になん%移行したか?また、何日後に移行したかか?ということを見ることで売上変わってきます。そうした分析を進めると、どの広告メニューが実際に効果があるのか分かってきます。
初回購入が安く獲得できても、その後継続しないような質の低い購入者を連れてくるメニューはダメ。一般論ですが、アフィリエイトなどでありがちです。こうした分析をするにもeコマースタグは必要です。
ケース2. ファッションEC:広告プロモーションのROAS分析
広告AがCPA2000円で広告BがCPA2500円のファッションECがあったとします。「広告A最高じゃん!」となってはいけません。というのも、広告によって購買平均単価が違います。広告A平均購買単価が10000円で、広告B平均購買単価が12500円のときROASはそれぞ400%と500%です。ROASの観点からすると広告Bの方が良いという結論もだせます。ファッションECの場合は、商品点数も多く、広告によって購入者のデモグラも変わってきます。広告によって、「小額の買い物をしたい人」も「まとめ買いしたい人」も変わってきます。こうした分析にはeコマースが最適です。
ケース3. BtoBマーケ:コンテンツマーケのページ価値の算出
BtoB事業をしていて、コンテンツマーケティングをしている会社さんもあると思います。しかし、どのコンテンツページに価値があるのかを「問合せ」や「資料請求」に価値を置いて分析している会社は少ないでしょう。多くは、SEOの順位チェックや流入チェックにとどまっています。
そこでeコマースタグを設置して、上記を金額に置き換えて分析する必要があります。どのページに価値があるのかが、これまでとは違うメトリクスから理解できます。
まとめ:eコマースタグを設置して分析を加速させよう
eコマースタグは、様々な分析軸のディメンジョンと、指標であるメトリクスを追加できるということを解説しました。また健康食品ECへは初回購入から2回目以降の購入と金額の分析ケースや、ファッションECではROAS分析による広告評価を行うケースも紹介しています。eコマースタグを設置して、より深い分析をしましょう。
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